もりハグ!広場

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漆器の伝統を継承するための漆の森の保全方法について(花王 和歌山 の田中聡さんからのご質問)。古賀里山を守る会

もりハグ!広場にご質問を頂きました。「漆の植栽について(花王 和歌山 の田中聡さんからのご質問)」情報やアドバイスが事務局に届きましたので掲載します。ご協力ありがとうございます。

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A:回答①漆の木を栽培した経験はない人間なので一般論的説明ですが(古賀里山を守る会 宿理英彦さんからのご回答)

漆の木を栽培した経験はない人間なので一般論的説明です。
ど素人の意見で恐縮ですが、その地には歴史があることと思いますので、経験のある古老から植樹、育林の極意を伝授していただくのがベストと思います。
あるいは、先進地の意見伺いや視察などはいかがでしょうか。

枯れる原因に何があるのか、詳細が判りませんが、植林密度が高い場合10~15年経過するとすれば、漆の木は陽樹ですので、害虫や病害によらなくても、成長過程の自然淘汰で一部は枯れることが当然あると思います。半面、やや密度を高めた一定の密度で推移すれば、素性のいい漆の木の形を維持できるかと思います。
一方で、その密植をやや広く植栽するとすれば、自然淘汰を減少することは可能とみます。ただし、人工補正を意識的に取り入れる方法です。植栽段階では、多分、密植または成長過程で密植に近い林になる場合は漆の林の成長過程で、込み合うことが出てくるはずですが、その折は、漆の木の成長に合わせて、人工的に除伐や間伐を施して、好ましい密度を保持するように仕立てることもありそうです。
一般論として、疎林にすれば、植林地に雑草が繁茂して、草刈等手入れが多くなる傾向があります。一方で密植にして、漆の木の密度が高い場合は樹下に日陰ができて草刈負担が軽減される傾向になるでしょう。
相手が漆なので、夏季の手入れは大変で慎重になるかも知れません。徐、間伐は、樹液の流動のない冬季の作業になると思います。

以上は、一般論的な説明であり、漆の特性、採取作業の適度な間隔、地形や地味の良し悪し、日当りの可否等様々な条件が関わりますので、現地皆さんで、条件に合った施業探求が必要になるとみています。
以上は、門外漢のたわごとと受けておいてください。

古賀里山を守る会
宿理 英彦
shukuri_2@m5.dion.ne.jp