全国仲間たち
活動ニュース

続・生物多様性講演会 開催報告

2017年に生物多様性の講演を「人と自然の博物館」の橋本佳延先生にしていただき、6年振りに改めて生物多様性のことを学び、それをどのように繋げていけば良いのか、一般参加者9名、育成会15名と共に学びました。

午前中は先生からの「たのしみながら生物多様性を守るために知っておきたいこと」の講義を受け、生物多様性が豊かな里山と長くつきあうには、活動の中で「自然、人、社会、安全」の4ツの要素を上手に整えることが大切であり、楽しく、長く続けるためにはこれらのバランスが重要であること。
何より様々な団体に協力を求めることも必要であり、専門家の意見も聞くことが大切であることを学びました。

午後からは4ツのグループに分け、森に入って昼食をいただきながら自己紹介をし、少し打つ溶けた所で森を散策しながら、複雑な地形を成す「ナシオン創造の森」の植生について先生から説明を受けました。ギャップが出来ている所ではウラジロが繁茂し次世代の植物が育たない。林の層が高、中、低とあることで雨水がそれぞれの高さで受け止められて一気に流れないことなど。


尾根に近いなだらかな所では、種から育成したガンピが500本ほど育っており、その事について育成会から説明をしました。実際にガンピの樹皮を剥がし、手では切れないこと、樹皮の内側は絹のように白く、これが和紙の原料になることを見ていただきました。

こうしているうちに下へ降りる時間になりお祭り広場に戻って、班ごとに、見ていただいた森の事、これからのナシオン創造の森について話し合い、参加していただいた方々に感想などをお聞きしました。

高齢化を迎えて、これからの活動については難しく意見はでませんでしたが、整備については気持ちの良い林内でこれからも訪ねたいと言っていただき、次に繋げていけることを願っています。

ナシオン創造の森育成会のホームページはこちら

ナシオン創造の森育成会

約14haの山林で「みどり豊かな森づくり」を目指して「再生の森」「活用の森」「育成の森」「保全の森」の4ツの森に分け、さらに植生に応じて17の区画に分け、其々の林分に応じた目標林を設定し整備を行っている。整備を行うにあたり管理手法によって種の出現を把握する植生調査を始めて3年後には落葉樹を主とした種の多さが確認でき、その中で和紙の原料になるガンピが多く出現した。このことからガンピの育成を行い、ガンピを育むことで適度な日当たりと風通しの良い森林環境が育まれ、同時に目標林に向けて整備を行っている。そして森林環境の学習の場、憩いの場として利用している。
詳しく見る