もりハグ!広場

木の実に関する話題提供

NPO法人近自然森づくり協会(北海道札幌市)

秋の木の実企画にNPO法人近自然森づくり協会さんから届いた話題は森の木の実と実生苗の育成のお話です。
今年は北日本の多くの山で木の実が不作とのこと。今シーズンはニュースなどで「クマ」の単語を何度も耳にすることになり、山の実りを糧に生きている動物たちにとっては大変厳しい環境なのだろうと想像しています。
そんな中届いた近自然森づくり協会さんが提案なさっている、新しい森づくりの世界が拓ける「実生銀行」の開設の話題を画像と併せてご一読ください。

■写真1:種子の散布型と精選法
■写真2:木の実の不作の今年、かろうじて採取し、木の実から精選した種子

 生物多様性の高い色々な木々が混じった混交林を再生するには、色々な木の種子を採取し、苗を養成する必要があります。
 しかし、野生の木々は、果樹のように毎年実を付けるとは限りません。とくに今年は、北日本では、ほとんどの樹種が実を着けませんでした。クマ達が人里に多く出てきているのは、山の木々の実が不作であることが原因と思われます。
 したがって、植樹に合わせて色々な木の苗を事前に揃えるのは大変であり、人為的な植樹では、少ない樹種の植栽になってしまいます。
 この問題を解決する方法として、「実生群ポット苗」があります。この苗は、軽石などの貧栄養土で小さなポットで成長抑制した苗です。盆栽のように苗の状態ではほとんど成長せず、樹種により30年以上も苗として維持できます。そして、これ植栽すると問題なく成長します。
 生物多様性の高い森づくりのため、「実生群ポット苗」の供給システムである「実生銀行」を開設しました。
このシステムを利用していただくと、新しい森づくりの世界が拓けると思います。
興味のある方はご連絡ください。

NPO法人近自然森づくり協会 岡村俊邦
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