もりハグ!広場

『トークセッション『森が育む未来』+みどりうむアクションのご紹介』その1

もりハグ!みどりうむアクション 連携キックオフイベント

2024年10月11日
みんなのもりハグ!

もりハグ!とみどりうむアクションの連携がスタートしたことを記念し、トークセッション
「森が育む未来」を9月4日に開催しました。
ENEOSさんが運営されている「みどりうみアクション」は、「もりハグ!」と親和性が高いウェブサイトとなっています。この度、両サイトで志を一つにすべく連携する運びとなりました。
ENEOSさんからは、もりハグ!にご協力・ご協賛をいただく事となりましたので、皆さん是非
「みどりうむアクション」の事も知っていただければと思います。

みどりうむアクションの紹介
みどりうむアクションとは、木々、緑化を想起させる“みどり”と緑を増やす、放置林を整備して森を“うむ”そして緑とアトリウムをかけて「緑の空間」を想起させるネーミングをして「環境貢献」を楽しみながら身近に感じてほしいという思いから立ち上げました。
一企業で社会全体を変えることは難しくても、個人の意識活動から芽をつくり行動を変えていくことにより、場づくり、人づくり、ネイチャーポジティブ、この3点をテーマに掲げプロジェクトを推進しています。
みどりうむアクションに登録いただくと、活動内容を知ってもらい、興味を持ってもらうことができる、整備活動やイベント等に参加してもらうことができる。参加の呼びかけをすることにより活動団体の参加者が増えることも期待できます。また、イベントや活動の告知も可能なウェブサイトです。ぜひご参加いただければと思います。
みどりうむアクションウェブサイトはこちら

樹木・環境ネットワーク協会 専務理事 中西由美子氏  

私たちの活動地であります清泉女子大学は山手線の五反田駅から徒歩10分程度、住宅地の中にある大学です。かつては島津忠重公爵の邸宅であった歴史ある場所です。ご縁がありこの清泉女子大学の森が「みどりうむアクション」の第一号の整備地となりました。

歴史ある清泉の森を整備し人々集う憩いの場にすることを目標に、定例活動として月に一回整備活動をしています。
小さな森ですが、手入れが行き届かず鬱蒼としていた森の木を伐採し、タラヨウ、フェイジョア、黒文字など花や実、香りを楽しめる、木と人とがかかわりをもって楽しめるような8種類の木を選び植えました。
アズマネザサが生えていてほかの植物が生えていないエリアは山野草ガーデンにすべくアズマネザサを刈り、藍などの山野草に植え替えています。
整備体験イベントを開催しますと、もう少しやってみたかったという声も上がりました。
街の中のオアシスのような森なので、様々な生物がやってきています。今後どう変わっていくか追いかけていきたいと思っています。


天理大学 人文学部 総合教育センター 教授 竹村景生 氏  

裏山クラブの活動を花王の助成事業に学校現場の活動として申し込み、3年続けさせていただけました。なぜこの活動を注目してくださったのか花王の社長さんに伺うことができた時。
教育の現場での森づくりがどのように子どもたちに変容が起こるのかということに注目したい。森づくりの現場がどう活用されるのか見てみたいとのことでした。
そういう形で評価をされて、やってきたことに対してちょっと自信が持てたかな。
裏山クラブは今から30年前、裏山探検にいかないかとクラスの生徒たちを捕まえて学級活動として始め、その後クラブ活動となっていきました。はじめは1人でスタートしたクラブが、今は70名いるのです。ここに来る子どもたちは、いじめられたことがある子や逆にいじめ問題を起こした当事者だったり、様々な居づらさを感じている子たちでした。裏山クラブの活動で変わっていく子どもたちの姿を見て、この活動は子どもたちの居場所でなくてはならないと思いました。「森も私も命の中にいるのだ。森の痛みが自分の痛みでもある。」森にかかわる活動の中でそんな気づきを得ていくと、何ができるか考えるようになり。自分たちの居場所、秘密基地としてのツリーハウスを裏山に3つ作りました。

子どもたちは木の高さ、風の高さ、虫や鳥の高さとなる。風を感じ、ぼーっとする時間を作る。登校しても教室へ入れない子はここで過ごしています。こういう活動は良いなと思いました。不登校やいじめ問題が解消した時などは保護者達が喜んでくれました。「こういう活動がしたかった」と毎回参加してくださる方もいらっしゃいます。
子どもたちも保護者も一緒になって部活動をし始め、今も裏山クラブの活動は続いています。
そして、5年前から天理大学に呼ばれ「森に生きる」という20年ほど前に開設された講座を引き継いでいます。受講生のほとんどは自然体験が少なく昆虫やカエルを怖がります。知識や体験がないという大学生をこの活動の中にガイダンスとしてどうしていったらよいのか考えました。石ころにも山にもなりたちがあり草花にも名前がある、どんな小さな川にも生き物がいるということ。そんな気付きの場として、五感で触れてもらい森との出会いをしてもらえたらと思い取り組んでいます。